1.1 小売業 概要 役割と機能 

概要

製造業が「製品を作る」、卸売業が「流通させる」のに対し、小売業は消費者との接点を担い、商品を消費者へ提供することで、人々の消費活動を支えます。

小売業は単に商品を販売するだけではなく、品揃え、価格、サービス、利便性などを通じて、消費者に価値ある購買体験を提供します。

さらに地域住民の生活インフラとして、日用品や食品を安定的に供給するとともに、災害時の物資供給や地域イベントへの協力などを通じて、地域社会にも貢献しています。

こうした役割を果たすため、小売業は商流機能、物流機能、情報機能という三つの基本機能を担っています。

商流機能             

商品調達から販売、代金決済までを通じて、消費者が必要な商品を円滑に購入できるようにする機能。

物流機能             

商品を保管・補充し、店舗やEC(Electronic Commerce)を通じて必要な場所・タイミングで商品を提供する機能。

情報機能             

POS(Point of Sale)データや会員情報などを活用して顧客ニーズを把握・分析し、品揃えや販売促進に活用するとともに、市場情報をメーカーや卸売業へフィードバックする機能。

これらの基本機能を実現するため、小売業では次のような業務機能を担っています。

•商品調達機能                  

メーカーや卸売業から商品を仕入れる。

•品揃え機能                   

顧客ニーズに合わせて商品を選定し、最適な品揃えを構成する。

•在庫管理機能                  

商品を適切に保管・補充し、欠品や過剰在庫を防ぐ。

•販売・決済機能              

店舗やECを通じて商品を販売し、商品の引渡し、代金の受領、キャッシュレス決済などの決済処理を行う。

•マーケティング機能       

販売促進や顧客分析を通じて需要を創出する。

•顧客サービス機能           

接客やアフターサービスなどにより顧客満足を高める。