「卸売業の業務オペレーションは財務諸表に具体的にどのように反映するのか」という観点で、卸売業の購買業務を整理します。
はじめに、購買プロセスの概要を改めて示します。
仕入に関する業務プロセスを簡単に整理すると、次のようになります。
商品部が仕入先に対して発注を行い、仕入先から商品が納品されます。物流部が検品、検収処理を行うと仕入が計上されます。続いて、仕入先から請求書が送付されると、商品部は請求内容を仕入実績、検収実績と照合し内容の一致を確認し、支払承認をします。その後、管理部(経理課)は、買掛金を確認し、銀行を通じて支払処理を行います。
購買においては、上記のように発注、検収、支払承認を別部門で行うことにより、不正取引や誤支払の防止などの内部統制が確保されます。
ビジネスフローと組織図を示すと以下のとおりです。

会計との関係は以下のとおりです。
通常、検収日をもって会計上の取引発生日(仕入日)とし、仕入計上が行われ、商品は貸借対照表上の棚卸資産(商品)として計上され、販売時に売上原価として損益計算書に計上されます。したがって、当期の商品仕入高は売上原価を構成する重要な要素となります。
仕入に係る債務は、貸借対照表の「買掛金」として処理されます。

買掛金は、仕入先との契約で定められた支払条件および支払サイト(支払サイクル)に基づき、管理部(経理課)が銀行口座を通じて振込等の支払を実行します。一般的には「月末締め・翌月末払い」といった支払サイトが設定されており、検収時点で買掛金が計上され、支払い条件に基づき翌月末などの支払日に決済されます。
下記は、当月に仕入取引が発生し、その買掛金を翌月末に振込(銀行振込)による決済により支払うケースを示したものです。この期間に、これ以外の取引がないものとすると、当月末の貸借対照表には、当月の仕入に対応する「買掛金」が負債として計上されます。
そして翌月末には、上記以外の取引がないので、仕入先への支払により「現預金」が減少し、それに対応して「買掛金」も減少(消滅)していることが、貸借対照表に反映されます。
